お狩り場エリアに放たれたキラ子は見事な変化を見せました。夜はさっさと小物入れのフタを留めるループの中に入って休息し、明け方にはもう小物入れの外に出て、お狩り場の土を見下ろしています。その姿は真剣そのものでした。
昨日、キッチンからキラ子を連れ戻したのは、結局のところよかったな、と私は思いました。昨日のキラ子は、いわば、あてもなく盛り場をさまよっていたヤンキー少女。それが今日は、突然バイト先と家庭を見つけて真面目に頑張り始めたみたいな変貌ぶりです。しかも、この家庭は菜園付き。秋からはパクチー菜園となるのです。
キラ子隊員がこのエリアを中心に生活してくれれば安泰です。私と衝突する危険もぐっと減りますし、周辺にいる目に見えない小さな害虫を根こそぎ退治してくれれば最高です。
さて、私も頑張らなければ。しかし、キラ子のことですから油断はできません。食べるものがなかったり、生活環境に不満が出れたりすれば、また予測不能な行動に出る可能性があります。かすかな警戒心をはらんだ状態で、今日という日がスタートしました。
