CDプレイヤーをひっくり返すと、さっそく、クモ隊の隊員を見つけました。隊員はびっくりし、慌てて部品のくぼみに逃げ込んでしまいました。
そこに潜まれると、まずい。機械を置いたら最後、隊員はそのくぼみの中に閉じ込められてしまいます。息を吹きかけ、どうにか出てきてもらいました。屋外に移動させる絶好のチャンスです。
私は近くにあった「ボイジャータロット」の冊子をつかみました。表紙が濃い紫色なので、隊員の姿が見えやすい。このクモ隊員の、ほぼ半透明の、白い体とコントラストをつけるのです。
(↑毎朝1枚引いて、その日のオーラは何色、とかやって遊んでいます。まさか、クモ隊員の移送に使うことになるとはw)
「よし、搭乗完了」
冊子の上を走り回る隊員を注視しながら、私は急いでマンションの非常階段へ。無事、床に着地させて見ていると、隊員は壁に上り、まず、風が吹きつけてこない面へと移動しました。賢いな。
時折、危なっかしい様子で落下しますが、糸を出して命綱にしているのでしょう。そうやって斜め横方向に位置をずらしながら、さらに上へと登っていきます。
マンションの共益部分の天井には細い溝があります。そうか、そこに行くつもりだな。溝の中なら安全です。天敵がいなければ、の話だけれど、迷わずにそこへ行く。
屋外で見る隊員は美しい姿をしていました。足は長く優雅であり、小さな体は叡智で輝いているかのようです。
「かしこく つよき ものたち」と、宇宙ひよこ隊の声がしました。
クモは視力が弱く、振動で周囲の環境を察知すると言われます。屋外の風はもちろん、壁と天井の溝との明暗も、光の振動で感じ取っているのでしょう。遠隔ヒーリングで私たちがしていることも、根本的な原理は同じです。
「みえない ところに かれらは いる!
きみと ともに いきている!」
しばらくした後で、また外の壁を見に行くと、白いクモ隊員の姿は消えていました。でも、私は彼が潜んでいることを知っています。まだ出会ったことのない隊員たちも、あちらこちらにいるでしょう。
バーバラ・ブレナンは幼少期から森や湖で、生き物たちの見えない存在を感じ取ろうとするのが好きだったと述べています。感覚を研ぎ澄ませると、自分のフィールドはますます敏感になっていき、やがて"超感覚的知覚"と呼ばれる能力が育ってきます。