ブログに書いたからとは思えませんが、光の者たち(=植木鉢の土から生まれた羽虫)が室内を闊歩する数はやや減りました。また、私の方でも、見かけるたびに窓へと運び、屋外に出してやっています。外気に触れるや瞬時に飛び立つさまは、やはり驚異的です。
彼らの知性はいったいどうなっているのか。
ある日の午後、私が床を見ると、3匹の者たちが同じ方角を向き、同じような角度でたたずんでいました。空港の駐機場に停まるプロペラ機のような感じです。
――太陽光の方に顔を向けている。
かつてはただ鬱陶しいだけだった者たちが、ただめちゃくちゃに飛んだり歩いたりしているのではないことに気づきます。一斉に太陽を拝む彼らの姿に神々しさを感じました。じっと見ていると、
「ぼくたちは ここだ!」
ひよこ隊の声がしました。
――ちょっと。やめてよ……
2mm程度の虫の中にもひよこ隊がいるなんて。