うちのリビングで私と同居中のクモの続報です。巣をそのままにしていると、どうしても埃がたまってしまいます。我慢して我慢して、ある日、クモが姿を隠しているうちに、湿らせた綿棒で床の部分を拭き掃除……息子の部屋を掃除する母親のような気分です。
すみっこに子どもみたいなやつがいたのですが↓ 動いてない。関係ない別のクモの死骸だったのかもしれません。これも拭き掃除であっさりと除去。
メインのクモは私がせっせと虫を与えていたので元気です。古くて埃だらけになった巣を取り払うと、また新しく巣を作っていました。普段は隠れていますが、たまに巣の真ん中に出てきます。本当に小さいのですが、なかなかの存在感です。
しかし、餌となる虫が最近いません。11月中旬に気温が下がると、毎晩一匹か二匹は確保できていた小さくて茶色い虫(シバンムシというらしい)がぱったりと姿を見せなくなりました。
クモは何も食べなくても結構平気らしいですが、冬はこの先長いので、どうなるか心配です。蟻でも取ってこようかと公園に行きましたが、意外といない。蟻なんてそこらじゅうにいるだろうと思っていたので、愕然としました。
「見つけたら、持ち帰ってやるからな!」そう決意して外出する自分は、仕事に出かける父親のような気持ちです。物言わぬ小さなクモを相手に、親心というものを体験する自分。
しかし、公園で蟻を探し続けるのは恥ずかしいものです。それに、石の裏側にいるかと思って石を持ち上げると、変な虫がいたりして、それはそれで気持ち悪い……また、蟻がいたとしても、蟻は動きが速いので、扱いが難しそうです。
やっぱり、部屋の中にたまに出てきていた、あの茶色い虫が一番いい。動きがとろくて、指でつかむとしばらく動かなくなるのでクモの巣に投入しやすいし、クモも「やっ!」と言わんばかりに飛びつき、喜んで食べています。
「昆虫……あの昆虫が、ほしい……」
心の中で「こんちゅう」と叫ぶたびに胸がキュンとなる変態ぶりなのでした。サンタクロースにお願いするプレゼントは昆虫で、決まりです。