バーバラ・ブレナンはハラ(=腹)を意図が宿る次元とし、ヒーリング技術の要のひとつにしています。スクールではハラを意識して立つ授業もあり、日本人の私としては嬉しいことでもあります。
ハラ次元にはたらきかける「ハラ・ヒーリング」というものもありますが、これを習うのはもう少し先。ですが、ハラがぶれると基本的なヒーリングもできません。ハラは大事です。
意識を自分の内面に集中させ、また、ヒーリングを受けて下さる方のお身体の脈動を感じながら手を当てていると、たまに「母」なるものの存在を感じる時があります。私が女性だからなのかはわかりません。
ただ、男性も女性もお母さんの胎内から生まれてきます。電車に乗って、座席にすわっている人たちを眺めつつ、
「この人たち、一人ひとりに、
必ず一人、お母さんがいるんだ……」
そう考えると、とても感動します。
年齢や性別に関わらず、どんな方も、お母さまとは深い絆で結ばれています。遠く離れても、あるいはすでにこの世を去ってしまわれた後でも、お母さまとの絆は消えません。
ヒーリングにお越し下さる方の中には「母との関係がうまくいっていないんです」とはっきり口に出しておっしゃる方もいれば、まったく意識されていない方もいます。
それでも、ふと感じる時があります。お母さまの存在を。
「この子ったらお乳をあげようとしたら泣いて、むせて、暴れてしまう。どうしよう、心配だ、心配だ」と途方に暮れるお母さん。
「どうせ一人で生きていかなきゃいけないんだから、もう構うのはやめて」と言いながら「なぜずっと一緒にいてくれないの」と泣く子供。
ヒーラーである私は自分のハラを通して、そんなお二人の間に立たせて頂いているように感じます。とても不思議な立ち位置です。
その時に感じるのは母なるものの圧倒的なやさしさです。一方がやさしくても、他方がそれを拒んでいれば関係は成立しない。お互いに溶けあう感じがすれば、なんと言ったらいいのでしょう、無限の何かがひらけるような気がします。
ハハとハラは一文字違い。それもまた面白い。
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