新しい自分の作り方

BHSバーバラブレナンヒーリングサイエンス認定プラクティショナー/シカ・マッケンジーのブログ

その後のインナーチャイルド問題

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BBSHでの学びの過程では、とてもつらい局面に何度も出会います。きれいなもの、やさしいものしか見ない、知らないと、ヒーラーとして(また、人としても)不完全なままですから。

 

 

誰しも怒りや悲しみ、嫉妬などを体験しますが、それを超えたドロドロした感情は無意識の中にしまい込まれています。それに自分で気づくよう、BBSHのカリキュラムは非常に見事に組まれています。先生がたもしっかりサポートして下さいますが、基本的には自分です。

 

 

私の怒り、悲しみ、嫉妬……想像を絶する激しさでした。

 

 

 

あ、誰にでも怒りをぶつけるのとは違いますので、ご安心くださいね。天のめぐり合わせは、一人ひとりに「よりによって、最も苦手とするもの」を遭遇させて、激しい感情を起こさせる試練をくれるようです。

 

 

私には私の苦手とする、痛いスポットがあり、ついこの前まで、ちょっとした出来事や情報を見聞きしては不安になり、腹を立てていました。ヒーリングセッションをしている時はすべて忘れることができていましたが、自分ひとりになると、またあの負の感情に生活すべてを支配されてしまいそうになりました。

 

 

この感情を、人を傷つけることなく排出するために私がとった方法は「紙をちぎって燃やす」という行為でした(BBSHの先生にそれを話すと少し血相を変えておられましたが)。もちろん、火事にならないよう細心の注意を払い、本当に少しずつ、自宅のキッチンで、毎日毎日燃やしました。

 

 

炎というものは清潔です。じめじめしていない。不思議なことに、ひとかけらの何かを燃やすたびに、それに対する怒りが消えていくのがわかりました。それほどまでに、火の力って強いんだなと思いました。

 

 

いつしか燃やす用の紙が底をつき、燃やしたい怒りの種もなくなり、私は「燃やし用グッズ」の存在を忘れるほどになりました。それは使い古しのフライパンです。その中に、ちぎった紙を入れては燃やし、灰になったら注意深く水をかけ、火の用心をしていました。

 

 

先日、ふと、そのフライパンのことを思い出しました。灰や煤がこびりつき、再利用はとても無理でした。これは、もう必要ない……そう思った時に、こう感じました。

 

 

 

……これが私のインナーチャイルドの痕跡なのかな。

 

 

 

インナーチャイルドとは、未開拓のまま無意識層にしまいこまれた内面のエネルギーを指します。ひらたく言うと「子供の時にできた心の傷」。インナーチャイルドを癒しましょう、耳を傾けてあげましょう、なんて言われるけれど、私の場合、そんなやさしいものじゃなかった……

 

 

BBSHの授業でも「私は愛されていない」という怒りや失望をみんなの前で話し続け、気がついたら2時間近くも経っていました。私の話し方がおかしくてみんなに笑われ「私を馬鹿にしてるのね!」と言い返しました。「いいえ、あなたの話し方が正直でかわいいから笑ったのよ。多くの人があなたに共感しているわ」と言われても、私はふてくされるだけでした。学校長の言葉にもキレて、怒りをむき出しにして反論しました(はい、それが私の3年生の第1週目だったんです…)。

 

 

私のインナーチャイルドは醜く、頑固で、人のやさしさを受け入れようとしない、恐ろしい姿でした(BBSHでは「child consciousness(子供の意識)」という言い方をします)。その象徴みたいなものが、あの、黒焦げになり、灰にまみれてボロボロになったフライパンです。

 

 

 

「これを、捨てよう。もう要らないから」

 

 

そう思って手に取ると、ざらざらした金属の感触と、その上で燃える炎や黒い煙の記憶がよみがえりました。硬い金属が発するような音も聞こえる気がしました。このカタマリが内面にあるうちは、どんなに表情をとりつくろっても、その響きがかすかに振動し続けていたことでしょう。

 

 

あの感触は、私だけが知るインナーチャイルドの感触です。声にならない絶叫が金属と炭素に形を替えたもの。それを自分の中から取り出すのに半年間、いえ、もっと長い年月がかかりました。

 

 

インナーチャイルド」については、過去にも二つ、記事を書きました↓ 今でも、よくご感想をいただきます(ありがとうございます)。

shikamac.hatenablog.com

shikamac.hatenablog.com

フライパンを処分できた今、私が自分のインナーチャイルドを抱きしめられるかは、わかりません。でも、それを想像すると、何かがほどけたような感じがして涙が出そうになります。

 

 

硬い鉄のフライパンの裏に隠れていた涙。

 

 

それは、どんな人の心の中にもあるはずだ……

 

 

そう思うと、私がこれから結ぶ、すべての人間関係が激変する予感を感じます。

 

 

BBSHの学生はみな、そうした「フライパンはがし」を次々と体験していくのです。