夜のお散歩に出かけると、とても大きなお月さま。幽玄な光に驚きました。
――わぁ。あなたと一緒に、見たかったな。
唐突に思い出すのは、この世を離れたクライアントの方々のことです。どの方も、とても美しい光を放っておられました。対面セッションでも遠隔セッションでも、その光との出会いとつながりは強烈で、けっして忘れることはありません。
――ってことは、ずっと一緒にいるのですね。
それぞれに悩みや苦しみを抱え、そのさなかにあっても、その人らしい光が輝いていたことを思い出します。それらは混然一体となった、不思議な周波数として宇宙に響き続けている感じがします。
――まったく、不思議なことばかりでしたね。
問いに対する答えが見つからないままの空間は、その不思議さゆえに、やさしく大きく広がりを感じさせます。いつものバラ園のそばを通りかかる時、私はほほえんでいました。