新しい自分の作り方

BHSバーバラブレナンヒーリングサイエンス認定プラクティショナー/シカ・マッケンジーのブログ

ある戦後

何年ぶりかに『ゆきゆきて、神軍』を視聴。ドキュメンタリー映画です。日本の映画史上、最も重要な作品の一つと言える。

 

(今はアマゾンプライムでも見れるのですね…私はDVDも持っていますが、今回はU-Nextで見ました)

 

このドキュメンタリーで描かれているのは奥崎謙三氏。第二次大戦で激戦地ニューギニアに派兵され、

かつて自らが所属した第36連隊のウェワク残留隊で、隊長による部下射殺事件があったことを知り、殺害された二人の兵士の親族とともに、処刑に関与したとされる元隊員たちを訪ねて真相を追い求める。すると、生き残った元兵士たちの口から戦後36年目にしてはじめて、驚くべき事件の真実と戦争の実態が明かされる。元隊員たちは容易に口を開かなかったが、奥崎は時に暴力をふるいながら証言を引き出し、ある元上官が処刑命令を下したと結論づける。(wikipediaより引用)

 

毎回、この映画を見て感じるのは"懐かしさ"です。昔はこんなオッサンが、いたるところにいました。敗戦から復興、高度成長。その大きなひずみの下で、「こんちくしょう」「馬鹿野郎」とうごめく暴力的なまでの感情。その矛先は、我が家の場合は田中角栄氏だったりしました。奥崎氏のクルマにも「田中角栄を殺す」と書かれていましたが、うちの家にもプチ奥崎がいたわけです。

 

ゆきゆきて、神軍』が撮影されたのは、ちょうど今から40年前。そして、奥崎氏が暴こうとしていたニューギニアでの日本兵部下射殺事件や人肉食事件があったのは、撮影時の36年前ということですから、36年前の事件をさかのぼる奥崎氏を40年後にさかのぼる私、という図式になりますね。

 

カメラの前で淡々と語り、時に相手に殴りかかる奥崎氏と、殴られる元上官。カメラが真実を暴き、和解へと導く"癒しの装置"になるのか、どうなのか。ここに記録されているエネルギー意識としての生命体が、転生して今を作り、未来を作るとしたら、どうなのかな、ということを考えています。