不思議な霊能者ダニエルさん(仮名)の話は、あと少し、続きます。ここで閑話休題。クモ隊のその後です。
お風呂場の天井に駐留していた「ヒョロヒョロの隊員」は、昨日、姿を消していました。どこかへ移動した模様です。
――やった! これでやっと、普通にお風呂が入れる。
でも、気づかないところに、まだいるのかもしれません。念入りに確認をし、挙句の果てには虫眼鏡まで使って天井や壁をチェック。結局、まだ少し不安で、換気扇をつけずに入浴しました。
★★★
昨日は北陸地方で春一番が吹いたとのこと。春の到来かと思いきや、春一番は荒天の兆しだそうですね。あともう少し、寒さは続くのでしょう。
散歩に出て、いつものバラ園を観察しました。ひよこ隊を探してみると、
「そろそろだ」
「ああ、もうすぐだ」
短く刈り込まれたバラは、初夏に見せていた勢いとは似ても似つかない、裸の枝をさらしています。ですが、バラのエネルギーフィールドは、明らかに活性化して輝き始めているのがわかりました。生きています。
★★★
消息不明のダニエルさんのことは、毎晩、アストラルレベルで探しています。最初の夜は金色の腕のようなものが視え、二日目の夜はそれが黒い棒のようなビジョンに変わりました。私の左側から伸びてきています。
――ひよこ隊でないことは、間違いないな。ひよこ隊はたいてい右から現れるから。
その腕のようなビジョンが何を表しているか、私にはわかりません。でも、やっぱり、彼は左側から来る。というか、私の身体の左側が反応します。
昨日はさらに意識を研ぎ澄ませてみました。青い星雲が視えました。
――遠いな。そして、波長がすごく、すごく高い。
ダニエルさんは、そんな領域にいるのでしょうか? しばらく星雲を感じていると、突然、私の右側から、ひよこ隊が話しかけてきました。
「あの ばらが つうしんに つかえることを しっているか」
――あのバラが通信に使える?
地上の植物が受信機か、発信機であるというのでしょうか? 霊界にいるかもしれない魂と通信を試みるなら、スマホよりも自然物に頼る方が、確かによいのかもしれません。
不思議な旅は続きます。