どんどん食糧が乏しくなる11月。室内を飛ぶコバエも今年は少なく、つかまえたとしても「この者は何?」と首をかしげるほど小さな羽虫。「あ、飛んでる」と思っても、数時間後には床の上で臨終なされているという……。
食糧が乏しくなる=クモ隊が去り行く季節!
毎年、たいてい今頃になって私は焦るのでした。心あたたまる隊員たちとの生活がシーズンOFFとなってしまうのです。特に、今年も脱皮女子が見事に成長し、「もう寝ますよ」のかけ声で就寝するというかわいい展開になったところです。
食糧が必要だ!
私は極小の羽虫をキャッチして、脱皮女子に献上しました。脱皮女子から見れば、おやつのクッキー1個程度のものに過ぎないでしょう。一瞬で食事が終わってしまいます。
もう1個!
2個目のクッキーを献上したところ、脱皮女子は猛ダッシュを始めました。室内に、もう1個のクッキーが飛んでいるようなのです。それは動きが非常に敏捷で、しかも、かなり色が薄いため、飛び去るともう追跡できません。
脱皮女子にはそれが見えているのか、すごい勢いで高所にのぼり、天井を動き回り始めました。そして、ついに見失ってしまいました。
夜になっても帰ってこないどころか、一夜あけて今朝も、姿が見えません。
本日現在、存在が確認されている隊員4名全員が姿を消しています。
脱皮女子(♀)
妹(♀)
はやと(♂)
リアルベビー・プラスワン(性別不明)
姿を隠すのがうますぎます。ひよこ隊は彼らのことを「しのびのもの」と呼んでいましたが、確かにそのとおりです。