宇宙を飛ぶひよこ隊を描いたからでしょうか、「生きている間」というのは「地球にいる間」なんだなと実感するようになりました。
地球にいる間においしいものを食べ、楽しく歌い、踊り、遊び、いろいろな人と交流する。つまらないことでけんかもし……どうしてあんなつまらないことで、と振り返る。宇宙から。
意識の目覚めとか覚醒とか言いますけど、私には今ひとつ、ピンときません。
ただ、一人の人の意識の中に、眠っていて麻痺している部分は見えるというか、感じます。
その眠っている部分を離れたところから手でさすり、いたわり、声なき声で呼びかける……何年もかけて。
もしかしたら、それを私は前世で生きていた時からしていたのかもしれないな、とも感じます。昏睡状態にある人を見守る看護人のような。なので映画『トーク・トゥ・ハー』を観た時は「おお、ここに同志が」と嬉しくなりました。もう何年も前のことですが。おっさんが昏睡状態の女性の身体をずっとケアし続ける話だから気持ち悪い=変態映画、みたいに言われているけれど。
眠った部分が起きてくれるのを待つ間、ふと、こうも思います。実は、私は自分の中の眠っている部分を目覚めさせようとしているのかもしれない、って。それが何なのかは自分ではよくわかりません。眠っているから、自覚がないのです。
自分が目覚め、開けば、相手も開くのかもしれません。いや、実は、眠っているのは私で、相手は私が目覚めるのを延々と待っているのかも。
と、本日はとりとめのない話で、終わりです。