籐のバスケットに駐留して活動中の小さなハエトリグモ、通称あかご隊員が姿を見せません。昨晩は、いつもの位置で就寝していたようなので、バスケット内にいることはいるのだと思います。
――脱皮か?
11月なのに夏日という気象なので、冬ごもりにはまだ早い感じがします。
去年もちょうど今頃、Class 5に赴くための荷造り中、ぴょこたん隊員が部屋を横切り、姿を消したのでした。Class 5。これがクモ隊にとっても区切りなのでしょうか。
隊員たちの活動の切り替わりが、何によってコントロールされているかは謎です。日照時間に反応しているのでしょうか?
もう一つ不思議なことは、部屋の照明をつけて明るくしている夜でも、隊員は21時前後には就寝します。時計も持っていないのに。
とにかく、あかご隊員は来年のシーズンを背負う、期待の星です。F地区のバスケットの中を覗き込みたい気持ちでいっぱいですが、脱皮や越冬の邪魔をしてはなりません。姿が見えるまで、バスケットは絶対安静です。