去年の秋から冬にかけて、うちの部屋で活動していたメスのハエトリグモ"ぴょこたん"との濃密な時間は、まだ空間に残っています。彼女の知能、叡智を壁一面に、空間のフィールドに感じます。
――でも、そろそろだ。
ぴょこたんの叡智を受け継いだ、次世代の隊員が姿を現す頃です。それは今朝、現れました。黒字に白いラインが入ったオス、少年隊員です。去年に幼いぴょこたんが現れたのと同じ方角から、忽然と。
「クモ隊♪ クモ隊やねぇ♪」
早速話しかける私。
まだ足が細くて不格好な少年隊員は、虫眼鏡で見ないとよく見えないほどの小ささです。過去の観察データを振り返ると、オスがまず登場し、ひとしきり活動してはどこかへ去り、その後メスが現れ、年末にはそのメスもどこかへ去る。
最近、私は延々と一人で教材ビデオを作る毎日が続いていて、昨日あたりから頭が朦朧としかけていました。隊員の登場はありがたい。テンションあがります。