毎年この時期になると、ヒーリングセッションで話題になるのが"帰省についての悩み"です。家族の絆は深いため、無意識層にガッツリと響いても不思議ではありません。
今年は新型コロナのオミクロン株の市中感染が確認され、帰省を控える人も出てくるかもしれません。それでも"関係コード"を通し、深いところでエネルギー意識のやりとりがなされています。
嫌いではないし、確かに感謝しているし……でも、我慢できない何かがある。深く傷ついている。でも愛している。
この葛藤はどうにも断ちがたく、たとえ親がこの世を去った後も、子の内面で生き続けます。何十年も。
母と娘の関係については、以前にこんな本を翻訳させて頂きました。引用します:
「才能が発揮できなかった母親は娘を過小評価し、目を背ける。または逆に、娘に過度な期待をかけて苦しめる」。母親が発するメッセージは複雑だ。「私のようにならないでね。でも、私のようになりなさい」「頑張って成功しなさい。でも成功しすぎてはだめよ」。どちらが本音かわからない。(モーリーン・マードック著『ヒロインの旅』p. 27 フィルムアート社、拙訳)
なんとも、心に突き刺さる言葉ではないでしょうか。
"私のようになれ"と言ったり"なるな"と言ったりするのは、ブレナンヒーリングサイエンスで言うところの「分裂した意図(split intensions)」。
「おかあはん、アンタそれ、分裂してまっせ」
娘はおだやかに、堂々と、そのように対峙できなくてはなりません。感情的になって自分が正しいことを証明するでもなく、相手を変えようとするでもなく、ただ自分として存在するのです。これは言葉でいうほど簡単ではありません。何年も、何十年も、ヒーリングを重ねて向き合うテーマでもあります。
昨日、私は宇宙ひよこ隊の言葉を思い出していました。
「どんな おやも だれかの こども
ほんとうの おやなど だれも あったことが ない!」
(2020年12月8日の記事より↓)
インナーチャイルドというものが誰にもあるなら、ある意味において、世界は子供だらけです。子供しかいない。
モーリーン・マードック著『ヒロインの旅』↓
詩や神話、心理療法のケース紹介などを織り交ぜ、らせん状に、女性性の深層へと潜れる本。最後のポエムは圧巻。くすぶる思いを粉砕する助けとなることでしょう。来たれ、荒ぶる魂よ。闇から光へ。愛へ。