ひよこ隊の「とりと はなす」というガイダンスから、鳥が話すことを思い出しました。シジュウカラの鳴き声を分析し、鳥どうしのコミュニケーションに文法があることがわかったという研究もあるようです。
そういえば、私が住む街は、ムクドリの大群が駅前の木に止まることで有名です。最近見かけないのは、季節のせいでしょうか。この動画は少し前の、別の地域のニュースですが、ちょうどうちの近所もこんな感じです↓
「奇声を発しながら空を旋回する鳥の大群」(動画0:30あたり)。申し訳ありませんが、キャプションを読んで笑ってしまいました。鳥らにとっては、ちゃんとした意味がある会話に違いないからです。
調べてみると、ムクドリは春~夏の繁殖期を過ぎるとペアが集まり、群れになって行動。秋から、動画のような大群になるらしい。
となると、「奇声」のような鳴き声は、鳥類が一般的によくする求愛でもなければ危機管理(「ヘビがいるぞ」と警告するなど)でもないでしょう。となると、
「今晩、あそこの木で寝ようぜ!」
「あの木はいいよな!」
「前にも来たことあるな!」
「知ってる、あの木!」
……といった、会話なのではないか。そして、枝に止まったら止まったで、
「アンタ、その羽根、どうしたん?」
「おかしい? そやねん、なんか、かゆいねん」
「変な虫に咬まれたんちゃう?」
「ちゃうわ! そやけど、ムチャクチャかゆいわ!」
「アンタ見てたら、あたしまでかゆなってくるわ!」
「ちょっと! くちばし振り回さんといてよ!」
……みたいな雑談が繰り広げられているのではないか。
それを奇声というなら、人間もかなり奇声を発しています。大勢で集まった時のおしゃべりは、それはうるさいものです。話の内容は、つまらないことばかりです。私はそうした雑談が好きではないので、黙っていることが多いのですが、そういう私こそつまらない人間なのではないかとも思います。
鳥は、話す。