大きな地震の前にはクモ隊が現れて知らせてくれる――そんなストーリーが私の中に出来つつあります。私が勝手にそう思い込んでいるだけですが、それでも一応、隊員の動向チェックは欠かしていません。
11月までは姿を見て「かわいいな」と喜んでいましたが、今は逆です。おそらくどこかでじっとしながら越冬中の隊員が動き出しませんように、と願っています。そして、
――大きな災害の前には知らせてね。頼んだよ、クモ隊!
わけもなく、かすかな悲壮感すら感じる始末です。
肉体を持ち、私と共に地に接しているハエトリグモの"クモ隊"がいる一方で、天空には私のスピリチュアルガイドである"宇宙ひよこ隊"がいます。
――天のひよこ隊、地のクモ隊。
BBSHでは3年生でハララインの整え方を履修します。下腹にある丹田を意識し、そこから天と地に向けて一本のレーザー光線のようなラインを作るのです。私が設定したハララインに従い、エネルギーフィールドの上と下とで、私は二つの部隊と共鳴を始めたのかもしれません。
しかし、昨日、急に"第三の部隊"を求める声が、自分の中から沸き起こりました。
続きます。