新しい自分の作り方

BHSバーバラブレナンヒーリングサイエンス認定プラクティショナー/シカ・マッケンジーのブログ

蔵書消失

"一本の串"効果は清々しい生活をもたらしました。何よりも、部屋が片付きます。出版用の原稿チェックもすいすい進む。でも、一つ凡ミスをして、今日は図書館へ走らねばなりません。

 

私が手がける翻訳書は、毎回、かなり多くの引用がなされています。映画のタイトルは邦題の表記を調べ、本国での公開年度も併記しなくてはなりません。また、本の引用は、和訳本があればそれを探し出し、引用されている箇所のページ数を併記します。

 

たいていは近所の図書館で取り寄せられますが、なければ国会図書館へ出向く場合もあります。引用元になっている本を借り、速読術のような能力を発揮して、すごい勢いで該当箇所を見つけ出すのです。引用元の本が入手できない事情があれば、ネットで古書を探し出して購入することもあります。

 

大昔に、フランス語で書かれた魔術と占星術の本を取り寄せたこともありました。読めないフランス語を読んで、特定の文言を探し出すわけです。見つけた後は本を放り投げたくなりましたが、本を捨てることは、どうしても、できません。書籍とは叡智だからです。

 

 

今、手がけている書籍の引用チェックも結構大変でした。あまりに大変すぎて、一つだけ、引用箇所のページ数を写し忘れたのです。担当編集者さんから「頁数をお願いします」とメモがあり、私は「しまった」と思いながら、区の図書館の蔵書検索をかけました。

 

 

――ない。検索で、あの本が、出てこない。

 

 

先月はちゃんと借りられたのに、今日は検索で出てきません。タイトルを確かめ、著者の名前でも検索し、訳者の名前でも検索したのに、出てこない。どうやら、先月、私が借りた後に、紛失または廃棄されたようです。

 

 

――図書館は蔵書を捨てることもあるのか。

 

 

そんなに汚れてもいなかったのですけど、謎です。隣の区の図書館で検索すると、一冊は貸出中でした。古い文庫本だけど、ほら、誰か読んでるじゃん。今でも。

 

 

ちょっと腹が立つので、うちの区の図書館に特別リクエストをかけることにしました。よその区から借りてきてもらうのです。待ちますとも。ええ。こちらは最終ゲラ校正の時までに頁数を調べれば間に合うんだし。

 

 

と、本日は私の翻訳稼業について、ちょっとしたおはなしでした。