新しい自分の作り方

BHSバーバラブレナンヒーリングサイエンス認定プラクティショナー/シカ・マッケンジーのブログ

ベイダー卿

続きです。

 

赤黒いモヤのような光景は、どこか昔の時代を思わせましたが、周囲に何も物がないのでそこがいつ、どこの時空なのかわかりませんでした。

 

 

――物がないところに幽閉されているのかな。

 

 

すると目の前に、長くて黒い衣をまとった長身の人物。その向かいに、洋梨かジャガイモのようなシルエットの、小さい人物。どうやら、「行かないで下さい」「出て行ってはいけません」と、長身の人物を引き留めているようです。

 

 

風景の中にはこの二人しかいないため、なぜ出て行ってはいけないかもわからない。それはまるで、スター・ウォーズなきダース・ベイダーのように間抜けな場面でした。

 

 

――くそっ! ここから出せ! 出してくれ! 邪魔をするな!

 

 

私の左半身はぎゅっと収縮するかのようにして、私を外へ出すまいとしています。

 

 

――また、お前が! 邪魔だ! 邪魔だ! 邪魔だ!

 

 

痛みも何もない右半身は、とっくにスター・ウォーズの大活劇を繰り広げているはずなのです。こんなにも、自分が真っ二つに割れているとは……

 

 

ふと、私は冷静になりました。そして、こう思いました。

 

 

――左幸子って、本当にいい名前だなぁ。

 

 

続きます。