新しい自分の作り方

BHSバーバラブレナンヒーリングサイエンス認定プラクティショナー/シカ・マッケンジーのブログ

ゴザの上

私が幼かった頃、実家は平屋建ての家屋と庭、そして畑がありました。

 

 

畑の端っこには、何の植物なのか、子どもの背丈ぐらいの棒のようなものが生えており、引っぱって放すとびよ~んと揺れます。私は何度も、その棒をびよ~んとさせては走り出し、畑をぐるりと回って「世界一周」を楽しむのでした。もしかしたら、両手を翼のように広げて飛行機の真似事をしていたかもしれません。

 

 

畑と庭は、背の高い植木で仕切られています。庭のエリアにはヒマラヤ杉やモミジ、ツバキ、松、桜などの観賞用の植木たち。家屋に近いエリアには、食べられる実がなる柿やビワの木がありました。

 

 

昭和の時代、経済の発展はめざましかったけれども、まだまだ素朴なゆとりがありました。今と比べたら、きっと私は自分の目を疑うでしょう。なにしろ、私が幼かった当時は、親戚たちが遊びに来ると、庭にゴザを敷き、そこでビールを飲んだりおかずを食べたりしていたのです。

 

 

盛り上がってくると、民謡を習っている伯父が立ち上がって踊り出す。「恰好悪いからやめとけ、言うのになぁ」と眉をひそめるのは伯母だけではありませんでした。しかし、この、こっ恥ずかしい余興タイムは宴のたびに繰り返されました。

 

 

私が寝床で視たのは、そうした、庭に敷いたゴザの上に集う親戚たちの光景でした。

 

 

続きます。