私たちは生きている間から、互いに無言で守り合う守護霊のようになれるのだな……と、"霊的なつながり"を新たなレベルで捉え直すことができた今日。
郵便受けを見ると、書籍らしき分厚い封筒が。
訳書の見本がもう届いたのか。それにしてはちょっと早い。
しかも、差出人様は幻冬舎となっていて……誰なの？
開けると。
伊藤俊也監督！
鴨長明といえば、飢饉や疫病、大地震の時代を生きて書き綴った人。出家して隠遁し、琵琶を弾いたり……今でいうとステイホーム中に一人でギターをつま弾くも孤独で、たまにオンラインデートなどして恋心をツイートしつつ、ああ、俺の人生は……と思い巡らす、みたいな。
栄華を享受した後にどーんと墜ちた男の本心。小説をぱらぱらと拾い読みしただけでもえらくリアルな心理描写がなされていて、「あ、この人たちのこと、私、知ってる……」またしても、過去と現在と未来が私の中で共鳴し始めるのでした。昔の時代が舞台なのに、だんだん、予言書を読んでいるかのような気に。人はみないずれ死ぬし、私だって死ぬし……と思えば、もうこれは。
