素粒子ニュートリノの観測に成功してノーベル物理学賞を受賞なさった小柴昌俊博士が94歳で死去。素晴らしい人生をお送りになられたのではないかと想像します。
私が以前からこっそり好きだった、このインタビュー動画↓
博士「科学をやるにあたって、何かの役に立つとか立たないとか、あんまり気にしたことはないですね」
「やってみなきゃわからないことをやるのが学問でしょ」
「子どもたちにILCが何を意味するかはなかなか理解できない」(ILC=国際リニアコライダー。電子と陽電子を超高速で衝突させる実験装置)
「将来なにになりたいか一人ひとり、違う夢をもっていますから一概にアドバイスはできないわけです」
このような言葉に、私はすごく、ほっとするんです。
「これは身体のために、食べなきゃだめよ」と言われて食べ、「勉強していい点を取らなきゃだめよ」と言われて勉強し、「卒業したら就職」と言われて就職試験を受け、仕事をし始めたら「女の子はいい旦那を見つけて結婚しなきゃ」と言われ……いやもうそんなものはどうでもいいから、今では宇宙にずばぁ!する方法を模索中、というわけなので。
常識を破るお手本といえばロックンローラーと不良ぐらいしか知りませんでしたが、すごい科学者のおじいちゃん(ごめんなさい)が淡々と、実はぶっ飛んだことを言っている……すると、私の魂は喜びに打ち震えるのです。小柴博士に感謝とともに、謹んでご冥福をお祈りします。