今日は翻訳のお仕事をしています。今春に訳書を二冊出版させて頂く予定。その一冊は物語の登場人物の心情の変化の描き方を教えてくれるハウツー本で、以前に出した創作ハウツーシリーズ第三弾です。
人気のある物語はたいていハッピーエンド。そちらの方のハウツーはもう訳し終えていて、先日あたりからバッドエンドの作り方の訳文を書いているのですけれど……これが、じわじわと、つらい(;´∀`)
参考例に挙がっている小説や映画は後味悪い名作のオンパレードです。それを年末あたりから一人でこつこつ見ているんですけども。『グレート・ギャツビー』と『嵐が丘』の連続はきつかったです。
- 作者: エミリー・ブロンテ,鴻巣友季子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/06/01
- メディア: ペーパーバック
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でもね、これらがめっぽう面白いんですよ。どちらも映画化されています。古い映画でも、はらはら、どきどきします。うまくできてます。
『嵐が丘』は確かマンガ『ガラスの仮面』にも出てきていましたね。今、見直してみると、私の胸に突き刺さることしきりです。野性的な少年ヒースクリフと荒野で愛し合うキャシー。しかし、彼女は貴族の娘なので、お金持ちの男性と結婚しようとします。
ヒースクリフと一緒にいると魂が震えるような情熱を感じる……でも、
ヒースクリフをお金持ちと比較すると「やだ、下品な男」と思ってしまう……でも、
お金持ちの男性を見ると「うーん、なんか色白でつまらない」と思って、またヒースクリフの野性を求めてしまう……
でも……
でも……って、
結局のところ、どちらを選んでも100%満足できない!
今の私にとって、こうしたキャラクターは本当に興味深いです。エネルギーヒーリングをするとしたら、どういうアセスメントをすればいいのかと。
小説では、二人は死後にならないと結ばれない……という感じが示唆されているのですが、それではあまりに浮かばれない。生きているうちに統合したいものです。「ほしいものが見つかったと思ったら、次の瞬間にはもう、その思いを自分で否定してしまう」というお悩みもよく伺います。真剣にケーススタディとして取り組みたいものの一つです。
では、今日のブログはこのあたりにして、翻訳作業に戻ります。この後、映画『グラディエイター』も観ないといけないんですよ。これまでに何度か観ましたが、また泣きそうですね……。